採用戦略のフレームワークの意味と事例 導入メリット・デメリットを解説

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採用戦略のフレームワークの意味と事例 導入メリット・デメリットを解説

2023/10/31

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採用戦略 こんにちは。求人広告代理店・採用代行の「株式会社ONE」です!

採用競争が激化している現在、自社が求める人材を採用するのは容易ではありません。

現在の採用活動では、自社が求める人材を採用するための戦略である「採用戦略」を立てる企業も増えています。

採用戦略を立てるときには、企業戦略やマーケティング戦略のように戦略の枠組みや構造であるフレームワークを活用すると効率性が高まります。

採用戦略におけるフレームワークの意味、導入するメリットやデメリットについて解説していきますので、自社の採用戦略を立てるときの参考にしてみましょう。

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【1】フレームワークとは?

フレームワークとは「枠組み」や「骨組み」という意味があり、マーケティング戦略や企業の戦略を考えるうえで有効な手法です。

課題の明確化や解決手法の検討といったようにさまざまな問題に対して、戦略を立案するときに用いられています。

必要な情報や項目をランダムに挙げていくよりも、決められた枠組みの中で手順に沿った方が、無駄や漏れを省き効率的に作業を進められるでしょう。

1-1フレームワークの種類

フレームワークにもいくつかの種類があります。自社に合ったフレームワークを見極めるためにも、代表的なフレームワークを押さえておきましょう。

1-2代表的なフレームワーク

フレームワークの代表ともいえるロジック・ツリー、ミーシー、ディシジョンツリーについて簡単に説明します。

ロジック・ツリー

直訳で「論理木」となるこのフレームワークは、「幹から枝、細かい枝…」と木が細かく枝分かれするように、上位概念を下位の概念に分析していく手法です。

主題に対してとり得る方法を明確化することで、実施するべきタスクが見えてきます。

MECE(ミーシー)

「Mutually Exclusive and Collective Exhaustive」の略で、直訳すると互いに重ならず全てを網羅するという意味です。

世界的に有名なコンサルティング会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」で開発された問題解決における不可欠条件です。

ロジック・ツリーのフレームワークを実践するときに、ミーシーの条件を掛け合わせることで効率性や正確性を高められます。

ロジック・ツリーで枝分かれしたタスクを全て網羅し、そのタスクに重複している箇所がないかを確認することで、作業の無駄を省けます

ディシジョンツリー

ディジョンツリーは「意思決定ツリー」とも呼ばれています。
ロジック・ツリーと似ていますが、ロジック・ツリーが課題を確認するのに対して、意思決定に使われるのがディシジョンツリーです。

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【2】採用戦略のフレームワーク

「骨組み」や「枠組み」といった意味を持つフレームワークは、戦略立案の際にも用いられています。

戦略とは、長期的・包括的な作戦という意味です。
つまり、採用戦略とは、足りない人材をどう補うかではなく、中長期的な視点から企業の将来を担う人材とは何か、そしてそれをどのように獲得するかを考えることです。

中長期的な戦略を立てるときは、検討する内容が多すぎるため、何から手を付けてどのような手段で収束させるのかを明確にするのが困難です。
そこで、分析の枠組みを設けて思考の道筋を整理するために、フレームワークの活用が求められます。
しかし、フレームワークを活用しない採用では、入社後のミスマッチが発生しやすく、結果的に採用活動が失敗に至るケースが多いです。

採用戦略のフレームワークは、業界や企業の規模を問わず全ての企業で活用できるため、採用活動に苦戦している場合はフレームワークの活用を検討してみましょう。
採用戦略のフレームワークは、企業戦略のフレームワークとして開発されたものを採用にて応用するのが一般的です。

2-1TMP設計とは

採用戦略におけるフレームワークのことをTMP設計と呼びます。TMPは「Targeting」「Messaging」「Processing」の頭文字です。

採用戦略を検討するときには、まずはどのような人材を採用したいのかを定義する「Targeting」をおこないます。そして、その求める人材を惹きつける「Messaging」を考えたうえで、ターゲットを見極める選考プロセスを設計する「Processing」に取り組みます。

Targeting

TMP設計において最も大切なのが、自社に合った人材を設定する「Targeting」です。

この設定を誤ってしまうと、その後の採用活動全てにズレやブレが生じてしまうため慎重におこないましょう。Targetingをおこなうときには、より具体的な人物像を設定するといいでしょう。

人材に求める条件の一つに「学歴の高い学生」を挙げる企業が多いです。
しかし、出身大学だけで判断してしまうと、採用のミスマッチにつながるリスクが高まります。

難関大学出身者ではなくても、適性検査である程度のスキルや知識を確認できる求職者がいる可能性もあります。

また、学力の高さが求められる具体的な場面、どのようなスキルや知識を求めているのかを明確にできなければ、自社に合う人材を見極めるのは困難です。
学歴の高い学生を求めるなら、「技術者向けの営業職だから論理的な提案が求められる」「細かい分析作業が必要なため理数系選考が望ましい」といったように、求めるスキルを具体化しましょう。

Messaging

ターゲットに対して打ち出す内容を作成しますが、Targetingした人材に対して魅力的な内容であることが大切です。

営業活動に活躍してくれそうな「体育会系」をターゲットにした場合、
・「営業でも顧客に訪問する機会はほとんどありません」
・「お客様との信頼関係を築くことが大切な仕事です」
なら、後者を打ち出した方がターゲットに仕事の魅力を感じてもらいやすくなります。

魅力の洗い出しに苦労する企業は多いですが、どの会社でも何かしらの魅力はあるものなので、しっかり分析してみましょう。参考までにターゲットが魅力を感じる6つの要素をご紹介します。

【企業の魅力】

目標:会社の目的やビジョンに共感できるかどうか
仕事:自分の好きなことを仕事にできるか、やりがいを持って働けるか
風土:組織やメンバーの風土や企業文化が自分に合うかどうか
待遇:給与形態、休日休暇制度や取得状況
上司:この人と一緒に働きたいと思うかどうか
職場:上司と同じくこの人と一緒に働きたいと思えるか

まずは、この6つの要素から魅力を見つけ出してみましょう。
それでも魅力を挙げるのが難しい場合は、社員から会社の魅力や入社を決めた決定ポイントなどをヒアリングしてみるのも効果的です。

Processing

次に、ターゲットに対するメッセージを体感してもらうための採用プロセスを設計します。
「Targeting(採用したい人材が明確になっている)」と「Messaging(ターゲットに対する魅力的なメッセージが準備できている)」が整っていることを前提に、Processingに取り組みましょう。

魅力を伝えるために必要なことを考える

Messagingにて打ち出した会社の魅力を、応募者に選考過程で実感してもらう必要があるため、具体的にどのようなプロセスが必要なのかを考えてみましょう。

TMP設計では全てのプロセスに一貫性を持たせることが大切です。
例えば、「社員同士の仲が良い」というMessagingを打ち出しているのに、面接で応募者の意見をきちんと聞かなかった場合、一貫性のない会社と捉えられてしまうでしょう。

MessagingとProcessingは、つながりを持たせることが大切ですので、参考までに一貫性のあるProcessingの事例を以下に紹介します。

【魅力に対するProcessingの事例】

目標の魅力:役員による説明会や社員との面談
仕事の魅力:先輩社員との面談
風土の魅力:社内行事の様子を紹介、オフィス見学
上司の魅力:配属先の上司との面談
職場の魅力:チームメンバーとの懇親会

上記の例を参考にして、自社のMessagingに連動するProcessingを考えてみましょう。

具体的なProcessing決まったら、その要素を組み込んだフローを作成します。
採用活動の多様化が進んでいるものの、「会社説明会⇒人事面接⇒役員面接⇒内定」という従来通りのプロセスを採用している企業が多いのが現状です。

これまでのProcessingを変えるのは簡単ではありません。
しかし、人事や役員だけではなく他部署まで巻き込んだ採用活動の方が、求職者に魅力的に映る場合がありますので、Processingの見直しを検討してみましょう。

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【3】採用戦略に効果的なフレームワークの事例

採用戦略のフレームワークを効果的に活用するためには、3C分析やSWOT分析といった手法との組み合わせがおすすめです。

採用戦略との組み合わせに適した手法をいくつか紹介していきます。

3-13C分析

マーケティングで用いられる手法ですが、採用戦略においては自社がターゲットに対してアピールできる強みを分析するのに役立ちます。

「Company=自社」「Competitor=競合」「Customer=顧客(採用においては求める人材)」を軸に分析をおこない、自社に合った採用活動の方向性を見出し、それに合わせて採用活動の計画を立てます。

例えば、Customer分析において、ターゲットとする人材が強く望んでいるのが職場の心理的安全性(安心して発言できる状態)だと分析できれば、心理的安全性を保つための取り組みなどを紹介できます。

3-2SWOT分析

「Strength=強み」「Weakness=弱み」「Opportunity=機会」「Threat=脅威」の4つのカテゴリから要因を分析するのがSWOT分析です。
主にマーケティングで使われる手法ですが、採用活動に置き換えると以下のようになります。

Strength(強み)

会社を存続、発展させる原動力となる要因⇒「欲しい人材に対してアピールできる強み」

Weakness(弱み)

会社の業績を低下させている要因⇒「欲しい人材に敬遠されそうな弱み」

Opportunity(機会)

会社にとってプラスとなる可能性が高い環境要因や変化⇒「採用活動にプラスに働く可能性がある環境」

Threat(脅威)

会社にとってマイナスとなる可能性が高い環境要因や変化⇒「採用活動にとってマイナスとなる可能性が高い環境」

採用戦略を立案するときには、自社の強みだけでなく弱みも把握して、その弱みを補うための対策を考えることが採用活動の成功につながります。

また、自社を取り巻く環境、外部要因を照らし合わせて分析することで、今後の経営戦略やリスクマネジメントを把握でき、採用戦略の立案にも役立つでしょう。

3-3ペルソナ

サービス、商品のメインターゲットとなる典型的なユーザー像を意味しますが、採用活動におけるペルソナは、採用したい人物像を明確にしたものです。

働き方が多様化している現代では、ペルソナ設定がますます重要視されています。
ペルソナ設定では、年齢やライフスタイル、家族構成や趣向など、より具体的に人物像を導き出しましょう。

3-44C分析

「Customer Value=顧客にとっての価値」「Cost=顧客の負担」「Convenience=顧客にとっての利便性」「Communication=コミュニケーション」を軸に、顧客の視点で商品やサービスを考える際に使われる手法です。

採用活動においては、「Customer Value=自社に入社するメリット」といったように、顧客を求職者や候補者に変えて、フレームワークの設計に活用しましょう。

「Cost」は、入社した場合のデメリットや犠牲、「Convenience」は、候補者が知りたい情報の提供や、いかに取りやすい連絡手段を提供できるかを考えます。
「Communication」は、質疑応答の時間を設けるなどして求職者としっかりコミュニケーションを取ることを重視します。

このように、求職者に選ばれる会社になるために、求職者目線での自社の強みや魅力を見極めて採用活動に取り入れていきましょう。

3-5STARフレームワーク

「Situation=状況」「Task=課題」「Action=行動」「Result=結果」の頭文字から成り、求職者の考え方や思考プロセス、その結果の行動を明確にするフレームワークです。

Situation(状況)

その求職者が置かれている状況に応じて、求職者の実力を見極めることです。

例えば、同じ目標を掲げて達成した求職者がいたとしても、それぞれの状況に応じて達成までの難易度が異なります。
状況を把握することで、結果にたどり着くまでの過程を評価します。

Task(課題)

その課題が与えられた課題であるのか、自ら設定した課題であるのかを確認することです。ベンチャー企業のように、自ら率先して課題を見つけ出して解決できる人材を求めている場合、このTaskの思考を評価することが採用活動を成功に導きます。

Action(行動)

実際にどのように考えて、行動したのかを見極めます。

ビジネスにおいて的確な解決策や答えは一つとは限らず、複数の選択肢があるはずです。
そこで、なぜその行動を選んだのか、他の手段を選ばなかった理由は何かを確認することにより、求職者の思考を把握できます。
また、口先だけで行動が伴わない人物を見極めるときにも有効です。

Result(結果)

思考と行動に対する結果です。
ここで重要視したいのが、結果として出た数値ではなく、顧客目線で結果について説明できているかどうかです。
また、その結果が自社にとってどのような意味を持つかを聞いてみるのもおすすめです。

STARフレームワークを使い採用戦略を立案してみると、自社が求める人材であるかどうかを面接官が高い精度で判断できるようになります。

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【4】採用戦略へのフレームワーク導入メリット

採用コストの削減や戦略の可視化といったように、採用戦略にフレームワークを導入することでさまざまなメリットが得られます。

4-1採用コストの削減

フレームワークを導入すると、無駄のない採用戦略が立案できるため、多様な面でのコストカットを実現できます。

採用活動にはコストがかかりますが、自社が求める人材を獲得するためには必要なコストです。とはいえ、コストがかかりすぎると経営に悪影響を及ぼしてしまうため、採用活動の効率性とコストを意識することを求められます。

採用戦略をプランニングするときには、思考が散漫になりがちですが、フレームワークを活用することで思考の無駄を削減できます。
思考が簡素化されると、時間とコストの無駄も省けます。採用活動における時間やお金のコストが削減できれば、社員のストレス軽減と長期的に見た職場環境の改善にもつながるでしょう。

4-2戦略の可視化

フレームワークでは、戦略を可視化できるため、採用チーム全員が認識を共有し方向性を合わせた採用活動を可能にしてくれます。

4-3思考の効率化

フレームワークのない状態で思考を進めると、さまざまな方向に思考が飛んでしまい、何の解決策も考えられないまま時間だけが過ぎることがよくあります。

フレームワークを活用すると、予め定めた項目に当てはめて考えるため、思考が散漫になりません。思考を効率化できるため、他の社員にも筋道を立てて説明できるようになります。

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【5】採用戦略におけるフレームワーク導入デメリット

フレームワーク導入によるデメリットとは、どのようなことが考えられるのでしょうか。デメリットとされる3点にポイントを絞って解説します。

5-1ミスマッチなフレームワーク導入は逆効果

フレームワークは万能ではないため、ミスマッチなフレームワークを導入してしまうと逆効果となり得ます。
一つのフレームワークに固執してしまい、問題や課題に合わせたフレームワークを活用できなければ、思考の効率化を実現できなくなるでしょう。

5-2必要な情報を見極めないと時間がかかる

フレームワークをマニュアル通りに活用しようとすると、分析作業だけで多くの時間を費やしてしまいます。さらに、そのデータを活用するにも労力を要するでしょう。
型にはまりすぎず、フレームワークの思想や価値観を取り入れて、必要な情報だけを見極めることが大切です。

5-3自動的に採用戦略ができるわけではない

フレームワークを活用すれば自動的に採用戦略ができるわけではないことを覚えておきましょう。
フレームワークはあくまでも分析の手段であり、自社に合った採用戦略が導き出されるわけではありません。分析の結果から、自社に合わせた施策を策定することが大切です。

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【6】まとめ

採用戦略のフレームワークは、効率よく採用戦略を立てることに役立ちます。
採用活動は短期的ではなく、中長期的な視点でプランを作成する必要があるため、考えるべきことが多々出てくるものです。

分析や考えをまとめるのに時間がかかりすぎると、思考やコストの無駄も生じやすくなります。予め決まったプロセスに当てはめることにより、効率よく採用戦略を立案できます。

採用戦略のフレームワークを導入するメリット、デメリットをよく理解し、自社の採用活動に役立ててみましょう。

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監修・執筆:ONEライターチーム

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こんにちは、ONEライターチームです。私たちは人事・採用に携わる担当者様向けに様々なお役に立ち情報を発信しています。

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